ソフト闇金がYouTubeに投稿できる理由と審査の実態を解説

最近YouTubeにソフト闇金が投稿されていますが、違法なはずなのに投稿できている為優良店だと思われるかもしれません。そこで調査しました。

YouTubeの審査システムとその限界

「YouTubeに掲載されている動画なら安全だろう」と考えたことはありませんか?実はこれは大きな誤解です。ソフト闇金や違法業者がYouTubeのショート動画を集客ツールとして活発に利用している実態があります。

YouTubeのコンテンツポリシーとAI審査

YouTubeは「コミュニティ ガイドライン」によりコンテンツを管理しています。詐欺・悪意ある行為・スパムなどを禁止しており、違反が確認された動画は削除・チャンネル停止の対象となります。

しかし、YouTubeには毎分500時間以上の動画がアップロードされているといわれており、すべてを人力で事前審査することは事実上不可能です。そのためコンテンツ審査はAIが主体となっています。AIは「暴力的な映像」「著作権侵害音楽」といった検出しやすい要素には強い一方、一見合法的に見える言い回しや暗示的な表現には見落としが発生しやすいという弱点を抱えています。

審査をすり抜ける仕組み

「融資」「利息」「借金」など貸金業を直接示す言葉を使わなくても、「困ったときのサポート」「急なお金の問題を解決」「即日対応可能な相談窓口」のような婉曲的な表現はAI審査をくぐり抜けやすいと考えられています。詳細はDMやLINEへ誘導することで、YouTube上には証拠が残らない設計になっているのです。

違法業者がYouTubeを使う理由

なぜ違法業者は自前のウェブサイトよりもYouTubeを集客の場に選ぶのでしょうか。主な理由は次の4つです。

無料かつ高リーチ

YouTubeは無料でチャンネルを開設でき、アルゴリズムによる拡散効果も期待できます。広告費ゼロで数万〜数十万回の再生を獲得するケースもあります

「YouTube=信頼性」という錯覚を利用できる

視聴者の多くは「YouTubeに掲載されているなら、Googleが審査した安全なコンテンツだ」と誤解しています。この信頼感を逆手に取って集客を行います。

ショート動画で量産・低コスト運用が可能

15〜60秒のショート動画は制作コストが低く、スマホ1台で大量投稿が可能です。1チャンネルが規制・削除されても、即座に別チャンネルを開設できます。

Google検索との相乗効果

Google検索とYouTube検索は連動しており、「お金 すぐ 借りたい」「即日融資 審査なし」などのキーワード検索でも動画が上位に表示されやすいという特性があります。

ショート動画を使った具体的な手口

ソフ闇業者がYouTubeショート動画で行う典型的な手口は、以下の3ステップで進行します。

【STEP 1】無害に見える動画で認知獲得

「お金の悩みを解決する方法」「今日からできる節約術」「生活費が足りないときの対処法」といった、一見まともな金融情報動画を投稿します。この段階でチャンネルの信頼性を蓄積し、フォロワーを増やします。チャンネル登録者がある程度集まった時点で、借入相談のDM誘導を開始するケースが典型的です。

【STEP 2】LINE・DMへの誘導

動画内テロップやプロフィール欄に「詳細はLINEまで」「DMで相談受付中」と記載し、YouTube外のプラットフォームへ誘導します。一度LINE上に移行してしまうと、YouTube側からの監視・規制が届かなくなります。この段階でも「低金利」「即日対応」などの甘い言葉をかけ続け、心理的な信頼関係を築きます。

【STEP 3】契約・搾取フェーズ

LINE上で「審査なし」「ブラックOK」「即日振込」を謳って契約を結びます。契約後は毎週高額な「利息」「事務手数料」「管理費」を要求し、返済が滞れば個人情報の流布・家族や職場への連絡・脅迫で精神的に追い詰めるケースが多数報告されています。

「YouTube掲載=安全」ではない理由

「GoogleがバックにいるYouTubeに載っているコンテンツなら信頼できる」という思い込みは非常に危険です。YouTubeはあくまでもコンテンツのホスティングプラットフォームであり、掲載されたすべての動画を事前に精査・保証しているわけではありません。

金融庁も、SNSや動画サイトを使った無登録業者の勧誘について繰り返し警告を発しています。金融庁が公表している「ヤミ金融業者等に関する注意喚起」では、SNS・動画サービスを通じた勧誘が増加傾向にあると明記されており、「インターネット上で見つけた業者だからといって安心しないように」と注意を呼びかけています。

SNSも安全ではない

また、YouTubeに限らずInstagram・TikTok・X(旧Twitter)でも同様の手口が確認されています。「動画を出しているから実在する」「顔出しをしているから安全」という判断基準も、近年は信用できません。

違法業者の動画を見分けるポイント

以下のチェックリストを参考に、疑わしい動画・チャンネルを判断してください。複数当てはまる場合は、ほぼ違法業者と考えて間違いありません。

  • 「審査なし」「ブラックOK」「即日融資」などの文言が動画中に登場する
  • 概要欄・説明欄にLINEのID・URL・QRコードがあるのに、会社名・住所・登録番号の記載がない
  • チャンネル開設から日が浅い(数日〜数週間)のに動画数が多い
  • コメント欄に「〇〇万円すぐ借りられた!」などのサクラ投稿が多数ある
  • 「無利息キャンペーン」「手数料なし」など不自然に好条件を強調している

「YouTubeにあるから信頼できる」という思い込みは、今すぐ捨ててください。