ビジネスローンの種類の一つに保証会社が必要なビジネスローンがあります。

なぜ信用保証協会の保証付きになるのか

信用保証協会の保証は基本的に中小企業が貸し倒れをしやすいと判断されやすく銀行の融資を受けられないことを防ぐために設定され、返済できなくなった場合にも代位弁済をしてくれる仕組みです。
このため、通常の融資の金利に加えて保証料が高くなりますが、資金調達をしやすくしています。

特徴

保証料は保証区分、借入額、担保の有無、料率区分によって決められ、年率は0.30%から1.90%の間に設定されていることが特徴です。以前は代位弁済は信用保証協会が残債額の100%を行っていましたが、現在では責任共有制度が採用され信用保証協会は80%で残る20%は銀行が負担するようになっています。

信用保証協会の保証付きの融資とビジネスローンの比較

信用保証協会の保証付き融資は何もない状況では年率が2.766%~3.436%になり、信用保証協会の保証を付ければ2.0%引き下げられるため0.766%~1.436%になります。金利が大幅に下がる要因は保証があれば貸し倒れのリスクが下がるためですが、信用保証協会の保証料が上乗せされて0.30%~1.90%を加えて調達コストは年率1.066%~3.336%になります。

ビジネスローンの場合

一方のビジネスローンは金利相場は年率10.0%~15.0%になり、信用保証協会の保証料を上乗せすると年率0.30%~1.90%を加え調達コストは年率10.30%~15.00%にもなります。最大値は利息制限法で15.00%になりますが、融資と比べると大幅に調達コストが上がります。
このため、融資よりも何倍も金利が高くなり、使う意味がないものです。

なぜ地方銀行は信用保証協会の保証付きビジネスローンを設定するのか?

地方銀行が信用保証協会の保証付きのビジネスローンを採用する理由はその名称を使いたいためで、中小企業側が金利が高くても担保や保証人なしでも借りれると認識しニーズがあるからです。

コスト削減になる

また、ビジネスローンの審査はスコアリングシステムで行われますが、設備を導入するためにはコストがかかり地方銀行では難しくて代わりに信用保証協会にしてもらおうと考えています。

金利を高く設定できる

そのほか、ビジネスローンとして扱うと融資よりも金利を高く設定でき、高金利の利息を受け取れるためにする傾向が強いです。

以上のように、地方銀行は大手の金融機関のように審査を行うための経費が準備できないため、融資よりも高い金利を取れるビジネスローンを申し込んでもらうようにしています。このため、仕組みを理解してから資金調達をするように考え、ビジネスローンを選んでしまうとメリットがまったくないためしないようにすると良さそうです。